LPS(投資事業有限責任組合)
LPS(投資事業有限責任組合)は、日本における代表的なファンドスキームのひとつであり、主にヘッジファンド、プライベート・エクイティ(PE)、ベンチャー・キャピタル(VC)など、多様な投資手法に利用されています。
投資家(有限責任組合員=LP)は出資額を上限に責任を負い、運用者(無限責任組合員=GP)がファンド運営の意思決定と責任を担うという、役割分担が明確な仕組みです。
特徴
パススルー課税
→ ファンド自体には課税されず、利益や損失がそのまま投資家に帰属するため、法人課税と投資家課税の二重課税を回避できる柔軟な構造
→株式・債券にとどまらず、スタートアップ投資、ベンチャー投資など幅広い分野に適用可能投資家保護と透明性
→ GP(General Partner)とLP(Limited Partner)の責任範囲が明確に区分されているため、投資家は出資額以上のリスクを負いません。また契約内容に基づいた運営が義務づけられている
メリット
税制上の効率性:パススルー課税により、投資家は効率的に投資リターンを享受できる
ファンドマネジャーと投資家の利害一致の強化
ケイマン籍ファンドと比較した際、安価なファンドの組成・運営により、総ファンドコストを低減できる